「あの子、男たらしだよね」
そんな噂を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。複数の男性から好意を寄せられ、それを巧みに利用する女性。男性からすれば「騙された」と感じることもあるし、女性からすれば「誤解だ」と思うこともある。
でも、そもそも「男たらし」とは何なのでしょうか。単にモテる女性と、男たらしな女性の違いは?男性の言い分と女性の言い分、どちらが正しいのでしょうか。
今回は、この難しいテーマについて、30代の男女に本音で語り合ってもらいました。
男:今日のテーマ、俺としては切実なんだよね。
女:どうしたの?何かあった?
男:実は、3年間振り回された女性がいたんだ。
女:振り回された?
男:うん。彼女は俺と二人きりの時はすごく優しくて、「あなたが一番特別」って言ってくれてたんだ。でも、後から知ったんだけど、同じことを他の男にも言ってたらしい。
女:それは辛かったわね。でも、ちょっと待って。それって本当に「男たらし」なの?
男:男たらし以外の何だよ。
女:単純に、あなたとの関係がうまくいかなかっただけかもしれないじゃない。「男たらし」って言葉、男性が都合よく使いすぎてると思うわ。
男:都合よく?俺は被害者なんだけど。
女:被害者って言い方もどうかと思うわ。だって、付き合ってたわけじゃないんでしょ?
男:まあ、正式には付き合ってなかったけど、そういう雰囲気だったんだよ。
女:そこよ。「雰囲気」って、あなたの主観でしょ。彼女からしたら、ただ仲の良い友達だと思ってたかもしれない。
男:いやいや、「あなたが一番特別」って言われたら、そういう意味だと思うだろ普通。
女:それは確かにね。でも、言葉だけで判断するのは危険よ。行動を見た?
男:行動?
女:例えば、彼女はあなたとの約束を優先してくれた?困った時に助けてくれた?
男:うーん、そう言われると、デートの約束は直前にキャンセルされることが多かったかも。
女:でしょ?言葉と行動が一致してなかったのよ。それに早く気づくべきだったのかもしれないわ。
男:それは後からならいくらでも言えるだろ。その時は信じてたんだよ。
女:気持ちはわかるわ。でもね、私が言いたいのは、「男たらし」って言葉で片付けないでほしいってこと。
男:どういうこと?
女:女性が複数の男性と仲良くしてると、すぐ「男たらし」って言われるじゃない。でも、男性が複数の女性と仲良くしてても「モテる」で済まされることが多い。そのダブルスタンダードが気になるのよ。
男:それは確かにあるかもな。でも、意図的に複数の男性の気を引いて、それを利用してる女性は実際にいるだろ?
女:いるわよ、そういう人は。でも、それは男性にもいるでしょ。
男:まあな。でも今は女性の話をしてるんだ。
女:わかったわ。じゃあ、具体的にどういう行動が「男たらし」だと思うの?
男:まず、相手によって態度を変えること。俺の前では大人っぽいのに、他の男の前では急に甘えたりする。
女:それって、普通のことじゃない?誰だって相手によって態度は変わるわよ。
男:程度の問題だよ。明らかに「この人にはこういう自分を見せる」って計算してる感じがあるんだ。
女:計算してるかどうかは、あなたの解釈でしょ?
男:俺の友達も同じ経験してるんだよ。彼女は、友達が落ち込んでる時に「あなたの気持ちを本当に理解できるのは私だけ」って言ってきたらしい。でも、他の男にも同じこと言ってたんだ。
女:それは確かに問題ね。でも、それって「男たらし」というより、単に誠実じゃない人なんじゃない?
男:言い方の問題か?
女:違うわ。「男たらし」って言葉には、「女性が悪意を持って男性を騙している」っていうニュアンスがあるでしょ。でも実際は、そこまで計算高くない場合も多いのよ。
男:じゃあ、なんでそういう行動を取るんだ?
女:いくつか理由があると思うわ。まず、承認欲求。自分に自信がなくて、複数の人から好意を示されることで自己価値を確認しようとしてる。
男:それって、結局自分のためじゃないか。男性を利用してるだろ。
女:利用してるように見えるかもしれないけど、本人はそこまで意識してないことも多いのよ。無意識に承認を求めてしまうの。
男:無意識だろうが、傷つけられた側は傷つくんだよ。
女:それはその通りね。だから、私は「男たらし」という言葉が嫌いなの。
男:どういうこと?
女:その言葉を使うと、「悪い女性」対「被害者の男性」っていう構図になるでしょ。でも実際は、もっと複雑なの。
男:複雑?
女:例えば、男性側にも問題があることがあるわ。
男:俺たちに問題があるって?
女:そう。「脈ありサイン」を勝手に解釈して、相手がその気じゃないのに期待しちゃうこととか。
男:でも、「あなたが一番特別」って言われたら、期待するだろ普通。
女:そうね。でも、その言葉を真に受ける前に、他の行動も見るべきだったんじゃない?
男:そうかもしれないけど、恋愛中は冷静になれないだろ。
女:それはお互い様よ。女性だって、好きな人の前では冷静になれない。
男:じゃあ、どうすればいいんだ?
女:まず、言葉だけを信じないこと。行動を見ること。
男:それは俺も学んだよ。「あなたが一番大事」って言いながら、俺の都合を一番に考えてくれない矛盾に気づいてから、目が覚めた。
女:それ、大事な気づきね。
男:でもさ、それでも「男たらし」な女性がいるのは事実だろ?どうやって見分ければいいんだ?
女:いくつかサインはあると思うわ。まず、情報を隠す人。自分のことはあまり話さないのに、相手のことはすべて知りたがる。
男:ああ、それはあったな。彼女のスマホは常に見えないところにあった。
女:あと、都合のいい時だけ連絡してくる人。困った時だけ甘えてきて、こっちが困っても助けてくれない。
男:それも当てはまるな。
女:でもね、これらのサインがあるからって、すぐに「男たらし」って決めつけないでほしいの。
男:なんで?
女:だって、人には事情があるから。自分のことを話さないのは、過去にトラウマがあるからかもしれない。距離感がおかしいのは、愛着の問題を抱えてるからかもしれない。
男:でも、それは俺たちが受け入れなきゃいけない問題なの?
女:受け入れる必要はないわ。でも、「男たらし」ってラベルを貼る前に、相手の背景を考えることも大事じゃない?
男:優しいな、君は。でも、俺は3年間振り回されて、かなり消耗したんだよ。
女:その気持ちはわかるわ。でも、振り回されたのは、あなた自身が関係を続けたからでもあるでしょ?
男:それは否定できない。
女:だから、「男たらし」に引っかからないためには、自分自身を守ることが大事なの。
男:自分を守る?
女:そう。明確な境界線を持つこと。例えば、「約束を何度も破る人とは距離を置く」とか「言葉と行動が一致しない人は信用しない」とか。
男:そういうルールを自分で決めておくってことか。
女:そう。そうすれば、相手が「男たらし」かどうかを判断する必要もなくなるわ。自分にとって不健康な関係からは、自然と離れられるから。
男:なるほど。相手を変えようとするんじゃなくて、自分の基準を持つってことか。
女:そういうこと。結局、他人は変えられないのよ。変えられるのは自分だけ。
男:でもさ、一つ言いたいことがあるんだけど。
女:何?
男:「男たらし」な女性の中には、明らかに悪意を持って男性を利用してる人もいると思うんだ。金銭的な援助を引き出したり、自分の都合のいいように操作したり。
女:それは認めるわ。そういう人は確かにいる。
男:そういう人に対しては、「男たらし」って言葉を使っても問題ないだろ?
女:うーん、私は「誠実じゃない人」とか「操作的な人」っていう言い方のほうがいいと思うわ。
男:なんで「男たらし」じゃダメなの?
女:だって、「男たらし」って言葉は、女性だけを批判してるように聞こえるから。操作的な人は、男性にも女性にもいるでしょ。
男:まあ、そうだな。
女:だから、性別に関係なく、「誠実じゃない人には気をつけよう」っていう話にしたいのよ。
男:確かに、そのほうがフェアかもな。
女:でしょ?「男たらし」って言葉を使うと、女性全体を警戒する方向に行きがちでしょ。でも実際は、誠実な女性のほうがずっと多いのよ。
男:それは認める。俺が振り回された女性は、たまたまそういう人だっただけで、他の女性も同じだとは思ってない。
女:それは良かった。経験で学んだのね。
男:ああ。あの経験があったから、自分がなぜそういう関係に引き寄せられたのかも考えるようになった。
女:どういうこと?
男:俺自身も、「特別な存在でありたい」っていう願いが強かったんだと思う。だから、「あなたが一番特別」って言われると、冷静に判断できなくなった。
女:それ、すごく大事な気づきね。
男:結局、彼女との関係は終わったけど、自分自身を理解する機会にはなったよ。
女:それなら、その経験にも意味があったわね。
さて、二人の対談を振り返ってみましょう。
男性側は「男たらしな女性は確かに存在する」「言葉だけを信じて振り回された」という被害体験を語りました。複数の男性の気を引き、それを利用する女性への警戒感を示しています。
女性側は「男たらしという言葉は安易に使いすぎ」「男性側にも問題があることがある」という視点を提示しました。また、操作的な行動の背景にある心理的要因にも目を向けるべきだと主張しています。
客観的に見ると、両者の意見には一理あります。
確かに、意図的に複数の男性から好意を引き出し、それを自分の利益のために利用する女性は存在します。そういった行動は、相手を傷つけ、信頼を裏切る行為であり、批判されるべきものです。
一方で、「男たらし」という言葉が安易に使われすぎている面もあります。単にモテる女性や、社交的な女性まで「男たらし」扱いされることがあり、それはフェアではありません。
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